塾長よりメッセージ

脳の活性化と問題解決能力を高める!図を描くことの重要性

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 我々学習塾でよく問題になるのが、「図を描かないで解こうとする」という生徒たちへの対応。特に数学(算数)や理科において顕著ですね。
 当塾においても「図を描いて考えよう」と指導すると、「どう描いていいのか分からない」「描く意味がない」「描いても解けない」「描かずに解く方が早い」・・・といった生徒たちの意見に直面します。

 はたして、図を描いて考えることは、そこまで意味のない行為なのでしょうか?

 

図を描くことが数学の問題解決に欠かせない理由

 図を描いたり表にまとめること、これは数学を学ぶ上で欠かせないスキルの1つです。しかし、多くの人々は面倒だと感じたり時間がかかると思い、この重要なスキルを無視してしまう傾向があります。しかし、図を描かずに問題を解くことは、問題解決能力に影響を与える可能性があるのです。

図表化することは、数学においては次のような効果があります。

①問題文のビジュアル化で本質的な理解を促す
 例えば、2次方程式を解くときに、解のグラフを描くことで、解の値が何を意味するのかを視覚的に理解できます。また、三角関数の問題を解くときには、角度のイメージが視覚的に捉えられ、問題の本質をより深く理解できます。条件を一覧表に整理することによって、場合分けのパターンを見つけることもできます。これらの要素を組み合わせることで、問題解決のヒントを得ることができます。
 
②計算過程に注意を促しミスを回避する
 図表を作ることは、計算ミスを回避して効率よく問題を解くことにも役立ちます。途中計算を書かずに解くことがまるで美徳でありカッコいいかのように勘違いしている人もいますが、計算過程を軽視する習慣を身に付けてしまうことが結果的にビジュアル化の怠慢と結びついているかもしれません。
 

 

科学的な思考にも図表は用いられる

 図を描くことは、数学に限らず他の科目でも有用です。特に科学全般の実験や物理の問題を解決するために不可欠なスキルであり、複雑な問題を簡単に理解するのにも役立ちます。例えば、機械学習の分野でも、図を描くことは不可欠です。データをグラフ化することで、特徴量の相関関係を可視化し、問題解決の手がかりを得ることができます。

 科学系の科目に限らず
  ・歴史の出来事の相互関係(因果関係)、類似する出来事の比較表、
  ・地理の統計資料、地図上での相対的な位置把握
これらは、すべて視覚化された情報の読み取りです。普段から図表に慣れ親しんでいるからこそ、与えられた資料を読み解く力も備わってくるのです。

 

論理的思考と直感的思考の組み合わせ

 問題文を論理的に整理するだけではなく、創造性を刺激することもできます。脳内にイメージを形成することができ、右脳と左脳をバランスよく使うことで問題解決に必要な発想を促すことができます。
 図を描くことで、論理的思考と直感的思考を組み合わせることができ、問題解決能力を向上させることができるのです。

 

まとめ

 問題を解く際に図を描くことは、数学の問題解決に欠かせないスキルであると同時に、脳の機能を改善する効果もあるとされています。さらに、さまざまな分野における問題解決能力を高め、創造性を刺激し、脳を活性化させることができます。

 ただし、図を描くことはすべての場合において必要というわけではありません。たとえば、非常に単純な問題であれば、図を描かなくても解けることがあります。また、図を描くことができない場合には、別の方法で問題を解決する必要があるかもしれません。しかし必要であり、かつ可能ならば積極的に取り入れるべきものです。

 慣れないうちは時間がかかるかもしれませんが、その努力は数学以外の分野でも活かされることがあります。論理的思考とビジュアル化は大いに関連性があります。脳をより活性化させ、問題解決能力を向上させましょう!

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