勉強に必要な論理的思考力とは
「論理的思考力」「ロジカルシンキング」
このような言葉が学習の世界でも日常的に聞かれるようになりました。しかし論理的思考と一言で言われても、正体がわかりにくいですね。
たとえば、勉強の中で「解き方が分からない」「理解できない」という場面に遭遇することは多々あります。正解にたどり着くまでの手数の多さにウンザリして思考停止してしまうこともありますね。
そのとき「ああもう無理ぃ~わかんなぁい!意味不明!?」とゴッソリ投げ出してしまう学生がいます。いわゆる「もっとよく考えろ!」と言われがちな場面のひとつです。しかしこれでは何の解決もできません。誰かに頼るにしても、自分自身が成長できるようにしたいところです。
さて、みなさんならこの切羽詰まった問題をどう解決するでしょうか?その解決方法を探し出すことこそが、論理的思考力と言ってもよいでしょう。
論理的思考のステップ
論理的思考には以下の段階があります。
- 直面した問題が何なのか理解する
- 漠然と無理と思わずに、具体的に自分がぶつかった問題の詳細を書き出してみる。
- 例えば数学の問題で躓いてしまったら、その学習単元、分野、出題レベル、出典などを整理する。
- なぜその問題が生じるのか根拠・理由を明確にする
- 分からない理由、その問題にチャレンジする根拠などを考えてみる。
- その分野に関する知識不足、レベルのミスマッチ、未習部分の有無など掘り下げてみる。
- 根拠をもとに解決手段を検討する
- むやみやたらと解きまくるのではなく、できない理由にフォーカスした方法で取り組む。
- むやみやたらと解きまくるのではなく、できない理由にフォーカスした方法で取り組む。
「同じ問題を何度も解く」「たくさん書いて覚える」のような昔ながらの方法も根気を鍛えるトレーニングとしては有効活用できますが、ロジカルシンキングからはずいぶんとかけ離れた力仕事です。
小・中・高ともに、知識重視から思考力重視の学習へとシフトしています。よって、普段の学習習慣の中で「なぜ?」「どうして?」を解決していく力、いわゆる「問題解決能力」を養う必要があるでしょう。
ちょっとした壁にぶつかるたびに、周囲の大人が安易に正解を教えることで、思考育成の機会を奪ってしまうことがないようにしたいところです。
日常の中で論理的思考を身に付ける方法とは
論理的思考力を身に付けるために有効な取り組みをいくつかご紹介しましょう。
〇 情報収集と文章力の向上
論理的思考力に必要な要素は、多くの知識や情報です。普段から情報に視覚・聴覚を働かせ、身近な本を読んだり、そこから重要部分のまとめや要約を作成したり、自分自身の言葉で文章を書くことで知識を深めることができます。
〇 教わるだけでなく議論してみる
他者との議論は、論理的思考力を身につけるために不可欠です。ただし議論においては、正確な情報、筋道立てた説明を意識し、反対意見にしっかり耳を傾けることが大切です。それらを通して自分自身の考えをブラッシュアップしていく過程が議論の意義であり、自己主張を押し通すだけでは意味がありません。親子で議論するとたいてい自己主張中心の口げんかで終わる傾向があるので要注意です。
〇 解決方法を探る練習
問題解決に焦点を当てた練習として、日常生活やニュースから興味のあるテーマで様々な問題を発見し、自分で考えた解決策を試みてみましょう。パズルのような問題も推理を伴う知識の使い方を学ぶチャンスです。ほんの小さなことでも、なぜ?どうして?どのように?と疑問を持ち、考えて抜いてみましょう。
このように、論理的思考とは決して特殊能力ではなく、日常生活の中で十分に身につく身近なスキルです。
当塾では、生徒自身が様々な問題解決の主人公です!
問題に直面した生徒たちが自分の力でそれを解決する。
その工程を何度も繰り返しサポートをすることが、当塾の指導方針です。