受験対策は早期着手が望ましい
中学でも高校でも「受験対策は3年生になってから」という考えを持つ人はたくさんいると思います。
意欲云々の問題以前に、部活動が3年の春、夏まで続くことを考えたら、必然的にそうせざるを得ないケースは多々あります。
しかし、僕が思うに「受験勉強」と「受験対策」は区別して考えるべきではないかと。
受験勉強は、文字通り志望校に合格することを目的として、出題傾向や選択科目に合わせてレクチャーを受けたり問題演習に集中することです。
一方で受験対策とは、その受験勉強にスムーズに突入するための基礎学力の見直しや定着を図ることだと考えています。このスタートはできるだけ早くした方がよいでしょう。
どんなに遅くても、高2・中2の1月~3月、学年末の試験が終わる今この時を無駄にしてほしくないのです。
学校の傍用問題集から始めてみる
受験対策を始めるとして、何から手を付けるべきか?悩みどころですね。
お勧めなのはやはり学校でもらう(買わされる?)傍用問題集でしょう。
高2生は入学時から各科目の問題集を入手しているはずです。数学・英語・理科系の科目は充実していると思います。したがって、まずはそれらの中から特に学び落としの大きな分野を中心に復習していくことでしょう。この時期にベネッセ・河合などの模試を受けていれば、その結果から弱点を見極めてもよいと思います。4月までの短期計画で弱点の総復習をしていくことが受験対策のスタートとしてはわかりやすいと思います。
共通テストを利用する予定の受験生は、その過去問についても一度チャレンジしてみる価値はあります。もちろん今の時点で得点を重ねるのは至難の業ですが、得点率よりも、出題される問題の物量を知る方が目的です。
中2生は学年末テストの結果および、塾などで行う模試を目安に、同様に弱点克服を始めるべきでしょう。中学生も数学や英語は学校の問題集が充実しています。また塾教材も豊富です。これらを活用しない手はありません。特に塾教材は受験対策の用途を考慮した様々な工夫を凝らしたものがあります。
このブログを書いている日はちょうど愛知県の公立高校入試当日ですが、出題を流し読みしていても、断片的な知識の集積だけでは解きこなせない読解力、判断力重視の出題が目につきます。この思考力と呼ばれる技能は、集積した知識を数々の応用場面で使いこなし、関連付けをもって記憶にとどめることが大切です。付け焼刃の丸暗記では太刀打ちできませんね。
目標が決まらなくても、目的を決めればよい
まだまだ目標が決まっていない高2、中2もいることでしょう。
そのような場合、焦って目標を決めるより、何を目的に日々学ぶのかを決めてみることです。
- 苦手な数学を克服する
- 語彙力が足りないから英単語にたくさん触れる
このような目先の具体的な「学習目的」を明確にするだけでも、勉強に向かう動機になり得ます。
一年間の受験対策・受験勉強は、長いようで短い戦略的学習期間です。
我々も一緒に戦う覚悟で生徒と向き合っていきます!